丹下桜
丹下 桜(たんげ さくら、1973年[3]3月24日[4] - )は、日本の女性声優、歌手、絵本作家、ナレーター。愛知県葉栗郡木曽川町(現:一宮市)出身[3]。ピクニック所属[5]。既婚。 代表作は『カードキャプターさくら』(木之本桜)、『ラブプラスシリーズ』(小早川凛子)、『アンドロイド・アナ MAICO 2010』(MAICO、スーパーMAICO)、『あにゃまる探偵 キルミンずぅ』(羽鳥カノン)、『アボンリーへの道』(セーラ・スタンリー)、 『THE DOG OF FLANDERS フランダースの犬』(アロア)など[4]。 経歴生い立ち幼少期から誰が聞いてもわかる独特の声質にコンプレックスを持っていたが、高校3年生のときに声優を取り上げたドキュメンタリー番組や映画『魔女の宅急便』を観て、逆にそれを活かしたいと考えるようになり声優を志す[7][8][9][10][11]。それまでは、アニメのエンディングのスタッフロールなどで、職業としての声優があることは知っていたが、アイドル、タレント、野球選手など遠い夢のように感じていたという[9]。養成所に通うのが近道と考え、雑誌やパンフレットを調べると大半が東京所在だったが、意を決して上京する[12]。 高校卒業後は都内の親戚宅から実践女子短期大学生活文化学科A系[3][6]に通いながら、養成所の学費を稼ぐためアルバイトに励む[10]。上京から半年後、学費は分割納入も可能だと知り、声優養成所の東京アナウンスアカデミー(現在の東京アナウンス・声優アカデミー)の声優実践コースに入所手続きをとる。しかし当時18歳の未成年だったため、保証人の親に連絡が行く。当時はまだ声優志望の旨を告げていなかったため、両親に知られることとなる[13][14]。両親には養成所の名を利用し、アナウンサーを育成するところで自身も志望しており[14]、周りの子たちは通学しながら習い事くらいはしていると話し、その場を乗り切った[13]。1993年に短大を卒業し、アカデミーも卒業[3]。短大卒業後は就職せず、2年頑張って芽が出なかったら実家に戻ると両親を説得し、声優の仕事を月に1、2本こなしながら塾や予備校の事務などのアルバイトで生活する日々を送った[15]。 後に青二塾を経て1994年にジュニア入りし[3]、青二プロダクションに所属[2]。プロとしての初仕事は実写のOL役だった[11][注 1]。同年に『忍たま乱太郎』のユキ役でデビューする[6]。翌1995年に準所属、1997年より正所属となる。 長期休業1999年12月31日、青二プロダクションとの契約を終了し、個人事務所であるプライムローズに移籍、2000年4月18日のライブを最後に声優業を長期休業する[注 2][注 3]。 2000年5月31日、インターネット上に自身運営の「WONDER-NET」を立ち上げ、以降は独自の活動を展開する。名義を「Little Seraph→ANGEL[注 4]→さくら→たんげさくら」と変えながら定期的にライブを開催し、ボイスヒーリングCDのリリースやボイスヒーリングのワークショップ等の活動を行う。改名があったため「丹下桜・現さくら」と表記されることもあった。 2005年7月18日、「WONDER-NET」内にて同月に異業種の男性と入籍したことを発表[18][注 5]。同年3月、PS2用ゲーム『イース -ナピシュテムの匣-』のヒロインのオルハ役と、同年8月のドラマCD『萌音』の松嶋友萌役で一時的に声優業を再開[注 6]。 声優業再開2009年、ニンテンドーDS用ゲーム『ラブプラス』(KONAMI)の「小早川凛子」役で本格的に声優業を再開した[14]。再開に当たって、マネジメントを有限会社ピクニック[注 8] に委託。収録インタビュー[20]で、他の演者と共に芝居をするのは「10年ぶり」と語っている。また同年、『あにゃまる探偵 キルミンずぅ』の「羽鳥カノン」役で約9年ぶりにアニメ作品へ声をあてた。 この他の活動としては、作詞家として後輩の後藤沙緒里や竹達彩奈に詞を提供している。また朗読活動も行っており、朗読は声優業を休業している時期も行っていた。 特色主に天真爛漫で活発な少女を演じることが多い。代表作のひとつである『カードキャプターさくら』の木之本桜役は、高校生の時に読んでいた『聖伝-RG VEDA-』からCLAMPの漫画作品が好きで、原作のファンだった丹下本人が強く希望してオーディションに参加し合格したもの[10]。アニメ化決定前から、自身で声をあてて読んでいたとのこと[21]。作品スタッフが取材で「名前が一緒だったからキャスティングしたわけじゃありませんよ」と言ってくれたが、運命を感じずにはいられなく、「出たい!」と思っていた作品であったという[14]。 桜はある意味、優等生で、トップアイドルでアイドルとしての崩せないラインようなものがあり、できるありったけのかわいさの粋を結集させて演じていたため、それだけ少し大変でもあった[14]。桜を演じる時は、最初に準備運動からであり、第1話の自己紹介を言ってから、「大丈夫、さくらちゃんになった!」という感じで演じていた[14]。そういう大変さはあったが、桜を見ていると癒やされており、年下系の女の子役を演じさせてくれることが多かったため、そういう女の子たちを演じていると、その日はずっとふんわりとした気持ちで過ごせていたという[14]。『カードキャプターさくら』以前にも同じCLAMPの原作の作品のOVA『不思議の国の美幸ちゃん』でユリ役を演じていた[10]。 『ラブプラス』の小早川凛子役は自身が初めて演じたツンデレキャラで、幅を広げてくれた役と述べている[22]。それまでは好きな人がいたら全面的に「好き!」と突き進むタイプの女の子役を演じることが多く、発売前は「選んでくれる人がいないんじゃないか」と不安だったという[22]。 『ガールフレンド(仮)』のクロエ・ルメールの声が"破壊力が半端ではない"とネット評を受けるように、半鼻音系列の声質には担当キャラクターの"年齢を下げる効果"があるとされている[23]。 また、『デュエル・マスターズVS』の滝川るるはこれまでのキャラのイメージを覆す"破壊的いじられ系ヒロイン"であり、監督の佐々木忍に直筆で謝罪されたほど[24]である。 人物丹下家の長女で弟が2人いる[1](2歳下と11歳下[25])。名前の由来は、地元の名所である木曽川堤の桜並木である[26][27]。末弟は変声前までは丹下と声が似ており、実母でも電話では区別がつかないほどだった[6]。 前述のように両親には養成所に通うのは自身がアナウンサー志望だからと誤魔化したが、後に母もかつてはアナウンサー志望だったことを教えられ、あっさりと賛同を得られた[14]。 高校時代は、卒業後にイギリス留学という道を考えた時期もあったという[28]。入学願書も取り寄せたものの、両親からの反対に遭い断念している[29]。上京後は短大に通う一方、声優養成所と並行して英会話教室にも通っており、英検2級の資格も所有している。英語は「いざというときの保険のため」だったとのこと[6]。小学校時代から高校1年ごろまでピアノも習っており、特技として挙げている。 愛犬家で、2023年現在「すず」というトイプードルを飼っており、オフィシャルブログにしばしば登場している。以前は「くぅ」というトイプードルを飼っており、同じくブログ上にも登場していた。上京する以前も実家で何匹も犬を飼っていた[30]。 デビューするまでは声優本人にはあまり興味がなかったが『忍たま乱太郎』で高山みなみと共演して以来、自分の中で声優というものが確かな重みをもって感じられるようになり、高山がお姉さん的存在で、同じく忍たまで共演した学園長役の辻村真人を先生のようだと述べている[31]。 声優界では菊池志穂や氷上恭子と仲が良い。菊池とは同い年でデビューの時期もほぼ同じであり、現場で一緒になることが多く、共演した『電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル』関連のユニット「ちぇりっしゅ・もんきい」をふたりで組んでいた時期も存在する。旧ブログにて一緒に飲みに行くのが一番多い人物として菊池の名を挙げており、どんなに頼まれても他言できない「女の子トーク」ができる貴重な友達と記している[32]。 自身の性格については「感情的っていうか感覚的っていうか。好き嫌いがハッキリしています」と評している[6]。 長期休業中の代役・後任丹下の長期休業中に持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。
「デッド オア アライブ シリーズ」は、2011年5月発売の『デッド オア アライブ ディメンションズ』で復帰した。 出演太字はメインキャラクター。 テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ
ゲーム
吹き替え映画
テレビドラマアニメ
人形劇
ラジオ※はインターネット配信。
ドラマCD
朗読CD
ラジオCD
その他CD
デジタルコンテンツ
連載
その他コンテンツ
ディスコグラフィシングル
コラボレーション・シングル
アルバムオリジナル・アルバム
ミニ・アルバム
ベスト・アルバム
企画アルバム
その他
CDブック
タイアップ曲
映像作品
作詞提供
キャラクターソング
その他参加楽曲
ライブ・イベント
書籍
脚注注釈
シリーズ一覧
ユニットメンバー
出典
参考文献
外部リンク
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