法月綸太郎
法月 綸太郎(のりづき りんたろう、1964年10月15日[1] - )は、日本の小説家、推理作家、文芸評論家・ミステリ評論家。 島根県松江市出身[1]。京都市在住。新本格派ミステリー作家の代表的な一人。2013年6月から2017年6月まで、本格ミステリ作家クラブ第4代会長を務めた。 2002年『都市伝説パズル』で第55回推理作家協会賞短編賞を受賞。日本推理作家協会、探偵小説研究会、本格ミステリ作家クラブ、各会員。 人物京大推理小説研究会出身で[2]、同期には我孫子武丸、綾辻行人らがいる。 京都大学法学部卒業[1][2]。協和銀行勤務を経て[1]、1988年に『密閉教室』で江戸川乱歩賞の第二次選考を通過し、島田荘司の推薦でデビューした。 ペンネームの由来は、吉川英治の小説『鳴門秘帖』に登場する隠密「法月弦之丞」から。学生時代には「法月林太郎」名義を用いていたが、商業デビューに当たり現在の表記となった[3]。 実作者として活動する傍ら、評論家としても執筆している。推理小説の存在意義や、「密室」を構成することへの必然性に関する論文を発表するなど、「悩める作家」として有名である。それに加えて構築性を旨とする作風からかかなりの遅筆で、何度も作品のあとがきなどで自身の作品発表ペースを自虐的に述べている。 学生時代にはミステリーのほか、カート・ヴォネガット、トマス・ピンチョン、ジョン・バースらアメリカの純文学作家を読み、創作においても影響を受けた[4]。 エラリー・クイーンの心酔者としても知られ、第2作『雪密室』では探偵役に同名の推理小説家、警視をその父親として配するというクイーンの作品と全く同じ設定を持ち込んだ。以降、現在までこのスタイルでシリーズを書き継いでいる。また評論家として、クイーンの作品を積極的に論じ「後期クイーン的問題」を提唱した。 「本格作家にしてハードボイルド派」であるロス・マクドナルドも愛好しており、『頼子のために』等はマクドナルドへのリスペクト作品である。 大学時代から柄谷行人の評論を愛好し、その影響を受けたミステリ論も発表している。また、村上春樹について「ユリイカ」などで何度も論じている。 東野圭吾の『容疑者Xの献身』に登場するP≠NP問題について、「ミステリマガジン」2006年9月号にその解説を執筆する(のちに『名探偵はなぜ時代から逃れられないのか』に収録)など、法学部出身だが数学を小説の題材にすることも多い。 加藤元浩の『Q.E.D. 証明終了』第1シリーズの単行本第17巻の初版帯に推薦文を寄せている。なお、この推薦文はのち同20巻の初版帯にも再録されている。 愛猫のミドロは綾辻行人の小説、「どんどん橋、落ちた」のなかに登場している。 NHK BSプレミアムの『謎解きLIVE 英国式ウィークエンド殺人事件』(2013年12月7日、8日)に解答者としてゲスト出演した。 文学賞受賞・候補歴
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ミステリが読みたい!文学賞選考委員歴
作品リスト単行本法月綸太郎シリーズ
怪盗グリフィンシリーズ
ノンシリーズ
アンソロジー「」内が法月綸太郎の作品 日本推理作家協会・編
本格ミステリ作家クラブ・編
その他
単著未収録短編
評論
編纂
メディア・ミックステレビドラマ
漫画日本国外での刊行中国本土(簡化字)
台灣(正体字)
韓国
アメリカ合衆国
脚注
関連項目外部リンク |