苗穂駅
苗穂駅(なえぼえき)は、北海道札幌市中央区北3条東11丁目[注釈 1]にある北海道旅客鉄道(JR北海道)・日本貨物鉄道(JR貨物)函館本線の駅である。駅番号はH02[JR 1]。電報略号はナホ。事務管理コードは▲130125[4]。函館本線が所属線であるが、千歳線が旧線時代に当駅を起点としていた経緯から、千歳線の0キロポストが当駅構内に置かれている。 歴史1910年(明治43年)5月16日に函館本線の駅として開業した。1926年(大正15年)8月21日には北海道鉄道(2代目)札幌線(後の千歳線)が乗り入れた[3]。1931年(昭和6年)7月25日には、定山渓鉄道(じょうてつ)が東札幌駅を経由して乗り入れを始めた[3]。1943年(昭和18年)8月1日には北海道鉄道が国有化され、日本国有鉄道(国鉄)千歳線となった[3]。1969年(昭和44年)11月1日に定山渓鉄道線が廃線して東札幌駅を経由した乗り入れがなくなり、1973年(昭和48年)9月9日に千歳線が新線に切り替えられると、東札幌駅経由の線路はなくなった[3]。 札幌市による「苗穂駅周辺地区まちづくり事業」によって駅を札幌駅方面に約300 m移転新築し、自由通路を整備した橋上駅となって2018年(平成30年)11月17日に開業した[JR 2][札幌市 1][JR 3]。なお、移転後の2代目駅舎は解体する[5]。また、地上駅時代は出入口が南口(中央区側)しかなかったが、この橋上駅化に伴い、北口(東区側)が新設された[JR 2]。 2018年に供用開始された3代目駅舎の出札口上に「ふらんすへ 行きたしと...」で始まる萩原朔太郎の詩「旅上」の一節が書かれた額が掲げられている。この一節は前代2代目駅舎の頃から駅舎の外壁に看板として掲げられており[6]、駅を通る列車からもよく目立つこともあって長らく苗穂駅の名物として親しまれてきたことから、3代目駅舎にも引き継がれる形になった。 年表
駅名の由来→「苗穂町」も参照
駅構造2面4線(札幌・小樽方面1面、岩見沢・苫小牧方面1面、延長135 m)の島式ホームを有する橋上駅[JR 2]。駅舎は2階建てであり、階段4箇所、エレベーター2基、旅客用トイレがあるほか[JR 2]、札幌市による自由通路(苗穂駅前広場連絡歩道)を併設している。社員配置駅。みどりの窓口、自動券売機、話せる券売機[2]、自動改札機を設置している。また、北海道キヨスクによる「セブンイレブン北海道ST苗穂店」がある。駅の北東側には、北海道旅客鉄道苗穂工場や苗穂運転所、日本貨物鉄道の苗穂車両所が立地している。 のりば
(出典:JR北海道:駅の情報検索)
貨物取扱日本貨物鉄道(JR貨物)の駅としては、車扱貨物の臨時取扱駅となっている。当駅には貨物列車の発着は無く、貨物設備や専用線も接続していない。最盛期の1970年(昭和45年)には、26社28本の専用線が当駅から分岐していた。1986年(昭和61年)までは、駅東側にある日本セメント(現在の太平洋セメント)札幌サービスステーションや、駅北側にあったサッポロビール札幌工場へ続く専用線もあった。また、駅西側にあった北海道ガス札幌工場へ続く専用線は都市ガスの液化石油ガス(LPG)を輸送するために使用していたが、天然ガスへの転換に伴って2001年(平成13年)3月15日の本輪西駅発送分の到着を以って廃止となった[13]。これ以降の貨物列車の発着はない。 利用状況2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は5,200人である[14]。 近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。
駅周辺苗穂駅と駅周辺は札幌市による「苗穂駅周辺地区まちづくり事業」に伴い[16]、北口側では北海道旅客鉄道(JR北海道)の社員研修センター跡地に超高層マンション、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、商業施設を建設するほか、さっぽろ病院が移転新築する[17][JR 7]。また、アリオ札幌と空中歩廊で接続する計画があり[JR 7]、2021年3月4日より利用が開始された[JR 6][新聞 2]。なお、この時点ではアリオ札幌1階敷地までの連絡であり、アリオ札幌2階部分までの開通時期は未定とされていたが[JR 6][新聞 2]、2023年3月10日に直結した[18]。また、この空中歩廊は、超高層マンション「ザ・グランアルト札幌 苗穂ステーションタワー」や北洋銀行東苗穂支店[注釈 2]とも直結されている[JR 6][新聞 2]。一方、南口側でも札幌市による「北3東11周辺地区市街再開発事業」が行われており[19]、マンション2棟や商業・医療施設を建設するほか[20]、各施設を結ぶ空中歩廊を設置する。 駅のすぐ西側(札幌市中央区北5東9)の東9丁目踏切は、函館線や千歳線など5本の線路と札幌市道が交差し、日中は遮断機が上がらない時間が1時間あたり最長で計40分を超える「開かずの踏切」に北海道で唯一指定されていたが、札幌市が代替路を整備することになった[21][22]。代替路となる苗穂駅連絡通が2023年(令和5年)3月16日午前11時に全線開通し、東9丁目踏切は同年3月23日午後3時に廃止されることになった[23]。 北口
南口バス路線2020年(令和2年)4月1日現在。バス停留所は全て南口側にある。
以下の高速バス路線は、当停留所では降車のみ取り扱う。 駅舎移転に伴うバス停の移転2018年(平成30年)11月17日の駅舎移転に伴い、旧駅舎南口にあったバス停留所も新駅舎南口に順次移転された。
隣の駅
かつて存在した路線
脚注注釈出典
報道発表資料JR北海道(一部他事業者含む)
札幌市その他
新聞記事関連項目外部リンク
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