アン県
アン県(アンけん、Ain)は、フランスのオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏の県である。 その名称はアン川に由来する。県には、自然区分上の地方であるブレス、ビュジェ、ドンブ、ペイ・ド・ジェクスが含まれている。 地理1790年3月4日、ブレス、ビュジェ、ドンブ(ドンブ公国)、ペイ・ド・ジェクス、そしてフラン=リヨネ(サヴォイア公国〈サヴォワ公国〉の地方)の一部を集め設置された。ブレス、ビュジェ、ペイ・ド・ジェクスは、1601年にサヴォイア公国からフランス王国に売却されて以来、ブルゴーニュ慣習法を採用していた。 フランス革命期の1791年から1793年にかけ、アン県内の9郡は国民義勇軍の第12大隊を構成する兵を提供していた。 1798年から1814年までペイ・ド・ジェクスは分離され、レマン県(fr)となっていた。 ワーテルローの戦いで第七次対仏大同盟が勝利したあと、1815年6月から1818年11月までオーストリア軍がアン県を占領していた。 経済アン県は農業県と認識されているが、長期にわたって農業が主要産業であったわけではない。アン県の特産品として知られているのは、ブレス鶏(fr:Poule de Bresse)、ブルー・ド・ジェクス(fr:Bleu de Gex、ブルーチーズ)、ラムカン(fr:Ramequin (fromage))、コンテチーズ、クロン(fr:Clon)、ビュジェワイン(fr:Vignoble du Bugey)であるマニクルAOC(fr:Manicle (AOC))、セルドンAOC(fr:Cerdon (AOC))である。 ドンブとブレスでは穀物生産もさかんである。 現在のアン県では、ジェクスのプラスチック製造業のような軽工業や、自動車製造業がさかんである。過去30年間、330ヘクタールの面積を持ちサン=ヴュルバとブリエにまたがるプレーヌ・ド・ラン工業団地があり、労働人口を集めている。 ビュジェ原子力発電所が低ビュジェ地方のサン=ヴュルバに設置されている。 人口統計アン県には大都市がなく、県都ブール=カン=ブレスや、オヨナは中規模都市である。しかし小規模都市や村の人口密度は高い。アン県の人口は19世紀後半にやや減少した後、農村部からの人口流出のため第一次世界大戦中に急激に減少した。第二次世界大戦の後に再び増加し始めた。アン県南西部にまでバンリューが達した大都市リヨンに近いこと、ペイ・ド・ジェクス地方にバンリューの一部が拡張されたジュネーヴの存在で後押しされ、特に最近30年間のアン県は強力な人口増加を経験した。近年は、県西部がマコンやヴィルフランシュ=シュル=ソーヌに近いため人口統計が好転している。アン県に接するこの2つの都市は県の中心にまで人口集塊が広がる傾向にある。 ギャラリー
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