国立感染症研究所
国立感染症研究所(こくりつかんせんしょうけんきゅうしょ、英語: National Institute of Infectious Diseases, NIID)は、厚生労働省の施設等機関。1947年(昭和22年)に設立された国立予防衛生研究所(略称:予研、英語: National Institute of Health, NIH)を前身とする。2025年に国立国際医療研究センターと合併し、非公務員型の特殊法人「国立健康危機管理研究機構」に再編される予定である[5]。 概要所掌事務
所在地
村山庁舎村山庁舎は、陸軍病院から戦後厚生省に移管され結核療養所(サナトリウム)となった国立療養所村山病院(現:国立病院機構村山医療センター)の敷地内に、1961年(昭和36年)に「国立予防衛生研究所ワクチン検定庁舎」として設立されたのを始まりとする[7]。 予研村山庁舎は理研筑波研究所と並び、バイオセーフティーレベル4 (BSL4、当時はP4施設と呼ばれていた)の実験施設として設計され、1981年(昭和56年)に完成していたが、両施設とも近隣住民や武蔵村山市からの反対により、運用は当面の間BSL3までとされ、BSL4が要求される研究は行えなかった[8][9]。なお、エボラウイルス属の遺伝子・血清学的診断などウイルス学的検査については村山庁舎のウイルス第一部第一室で対応可能である[10]。 2014年の西アフリカエボラ出血熱流行に伴い、エボラ出血熱感染が疑われる患者の詳細な検査や治療薬の開発のため、2014年11月より厚生労働大臣が武蔵村山市長と協議を開始[9]。翌2015年8月7日に村山庁舎が日本で初めてBSL4施設に指定された[11][12]。 ただしこの際のBSL4施設稼働については、将来的な移転を市が条件としていたことと、村山庁舎の老朽化が指摘されていたことから、厚生労働省は2020年8月5日、武蔵村山市に対しBSL4施設の移転を検討開始することを伝えた[13][14][15][16][17][18][19]。 →「バイオセーフティレベル」および「村山団地 § 予研P4施設反対運動」も参照
沿革
組織
歴代所長所長は、国家公務員指定職の厚生労働技官であり、技官の中でも医務技監に並んで最高位の職務である。 研究所関係者一覧→詳細は「Category:国立感染症研究所の人物」を参照
不祥事
1983年、前身の国立予防衛生研究所において、新薬スパイ事件と抗生物質不正検定事件が発生、職員が逮捕され、所長と抗生物質部長が引責辞職した。
2010年、焼却炉解体工事で便宜を図る見返りに廃棄物処理会社の社長から現金200万円を受け取ったとして、総務部会計課係長が収賄容疑で逮捕され、その後収賄と官製談合防止法違反の罪で起訴された[23][24]。東京地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡したが、判決の中ではその上で感染研の内部管理体制にも問題があったことが指摘された[25]。 論文捏造
新型コロナウイルス緊急事態宣言発令下の2021年3月18日、21人が食堂に集まって送別会を開催。田村憲久厚生労働相は研究所を厳重注意処分とした[30]。 関連事項
脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク |