2017年のJリーグカップは、2017年3月15日より開催され、同年11月4日に決勝が行われた、第25回Jリーグカップである。セレッソ大阪が初優勝を果たした。
大会名称
ヤマザキビスケットを冠スポンサーとして、「2017JリーグYBCルヴァンカップ」の名称で行う。
大会レギュレーション
大会の基本レギュレーションについては2016年12月13日に[2]、グループ分けと決勝戦以外の日程の詳細については2017年1月25日にJリーグより発表された[3]。
大まかな大会方式は2016年大会に準じているものの、2つの大きなレギュレーション変更があった[2][3]。1つはグループステージからの勝ち抜け方法で、これまでの「各グループの上位チームがノックアウトステージ進出」から「各グループの最上位がノックアウトステージ進出、残りを新設される『プレーオフステージ』勝者が進出」に改められている。もう一つは出場選手枠に関してで、決勝戦を除いて「21歳以下の選手を1名以上先発に含める」ことが義務づけられた (年齢は当該シーズンの12月31日時点基準の満年齢で判断[4]、免除規定あり[注 1])ものである。
- 2017明治安田生命J1リーグに参加する18チームが出場。昇格組では清水エスパルスが2015年大会以来2年ぶり、セレッソ大阪が2014年大会以来3年ぶり、北海道コンサドーレ札幌が2012年大会以来5年ぶりの参加となる。
- グループステージは上記4チームを除いた14チームを2016シーズンのJ1リーグ戦順位 (下記かっこ内)をもとに2組に分けて、各組1回総当たりでリーグ戦を行う。
- プレーオフステージは「Aグループ2位 vs Bグループ3位」「Bグループ2位 vs Aグループ3位」で行われる。なおACL本戦出場クラブが3チーム (G大阪がACLプレーオフ敗退)の場合は各グループの「2位と4位」「3位同士」が対戦する3カードが予定されていた。
- 2試合における合計得点数(=得失点差)
- アウェーでの得点数(アウェーゴールルール)
- 並んだ場合は第2戦の後半終了後、引き続き15分ハーフの延長戦(アウェーゴールルールは採用せず)
- それでも決しない場合はPK戦(双方5人ずつ。決着しない場合は6人目以降サドンデス方式)
- ノックアウトステージはグループステージ・プレーオフステージを勝ち抜いた4 (または5)クラブにグループステージ免除4 (または3)クラブを加えた8クラブによって行われる。
- 準々決勝と準決勝はホーム・アンド・アウェーでの2試合制 (レギュレーションはプレーオフステージと同様)。
- 決勝は1試合勝負。90分で同点の場合は延長戦→PK戦で決着する。
- 組み合わせ抽選は2017年7月31日に、前年同様ノックアウトステージ進出クラブ代表によるオープンドロー(公開抽選)により行われたが、今回はフジテレビのスタジオ内ではなく、フジテレビの主催する参加型イベント『お台場みんなの夢大陸』の本社屋前イベントステージにて一般公開で実施された[6]。参加選手は佐々木匠(仙台)、西大伍(鹿島)、武藤雄樹(浦和)、中島翔哉(FC東京)、大島僚太(川崎)、東口順昭(G大阪)、木本恭生[注 2](C大阪)、渡邉千真(神戸)[8]。立会人として副理事長の原博実とJリーグ女子マネージャーの佐藤美希が参加。進行役はフジテレビアナウンサーの黒瀬翔生。
大会日程
グループステージの日程については2015年12月15日に[2]、プレーオフステージ及びノックアウトステージの日程については2017年1月25日に[3] 発表された。日程の発表時点でグループステージ参加が未定のG大阪については暫定的にAグループの日程に組み込まれ、その後2月7日のACLプレーオフでG大阪が勝利したため、G大阪との対戦カードが組まれたクラブは試合なしとなることが発表された[5]。なお、決勝の会場は前年大会と同様、埼玉スタジアム2002で開催される[9]。
グループステージ
Aグループ
出典: 順位表, 戦績表順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.当該チーム間の対戦成績 5.反則ポイント 6.抽選
Bグループ
出典: 順位表, 戦績表順位の決定基準: 1.勝点 2.得失点差 3.総得点数 4.当該チーム間の対戦成績 5.反則ポイント 6.抽選
プレーオフステージ
第1戦
第2戦
二試合合計スコア 0 - 3でセレッソ大阪がノックアウトステージ進出
二試合合計スコア 0 - 2でFC東京がノックアウトステージ進出
ノックアウトステージ
準々決勝と準決勝については、トーナメント表上段のチームが、第2戦をホームで行う。
準々決勝
第1戦
第2戦
二試合合計スコア 4 - 5でベガルタ仙台が準決勝進出
二試合合計スコア 2 - 2 (アウェーゴール2 - 0)でセレッソ大阪が準決勝進出
二試合合計スコア 1 - 7で川崎フロンターレが準決勝進出
二試合合計スコア 2 - 0でガンバ大阪が準決勝進出
準決勝
第1戦
第2戦
二試合合計スコア 3 - 4でセレッソ大阪が決勝進出
二試合合計スコア 5 - 4で川崎フロンターレが決勝進出
決勝
25回目の記念大会で決勝に進んだのは、準決勝第2戦で後半アディショナルタイムのMF木本恭生による勝ち越しゴールでG大阪の4年連続の決勝進出を阻止、ルヴァンカップにおける大阪ダービー初勝利を挙げ、クラブ初の決勝進出を果たしたC大阪と、準決勝第2戦で退場者を出しながらも、MF三好康児の2ゴールなどで第1戦のビハインドをひっくり返して仙台を下し、8年ぶりの決勝進出を決めた川崎の2チーム[10]。川崎は4度目の決勝進出ながらも過去3回 (2000年・2007年・2009年)はいずれも無得点で苦杯をなめており、どちらも初優勝をかけた試合となった[11]。尚、ルヴァンカップ決勝が埼玉スタジアム2002での開催となって以降初めてチケットが前売りで完売となった[12]。
試合は開始直後、C大阪DF丸橋祐介のスローインからFW柿谷曜一朗が落としたボールを川崎DFエドゥアルドが空振りして後逸。このミスを見逃さなかった古巣対戦のC大阪FW杉本健勇がゴール右へ冷静に蹴り込み、開始僅か47秒でC大阪が先制する[13]。その後、川崎が持ち前の細かいパスワークでポゼッション率を高めて徐々に攻勢を強めるが、集中した守備を見せるC大阪の前に決定的な局面をなかなか作れず、そのまま前半を終える[14]。
後半に入っても「攻める川崎、守るC大阪」の構図は替わらない。74分には川崎FW小林悠がゴール手前で倒されるもノーファールの判定[13]。川崎はその後もFW知念慶、阿部浩之と前線のカードを次々と投入して圧力をかけ続ける一方、C大阪もMF山村和也をCBとして投入し5バックにしてさらに守備を固め、得点を許さない[14]。そして後半アディショナルタイム、C大阪はカウンターからMF清武弘嗣、MF水沼宏太と繋ぎ、最後はMFソウザが左足で流し込み、試合を決定づける2点目を挙げる[13]。このままC大阪が2-0で勝利し、悲願のルヴァンカップ初優勝。Jリーグ加盟後初の3大タイトル戴冠となった。一方川崎はまたしても無得点での準優勝に終わり、Jリーグカップ決勝での連敗が史上最長の4に伸びてしまった。
- テレビ中継[15]
表彰
得点ランキング
最終更新は2017年11月4日の試合終了時
出典: J.League Data Site
脚注
注記
- ^ 対象となる「21歳以下の選手」の1名以上が日本代表 (A代表、U23、U20)の試合または活動に招集され、試合日に不在の場合、および「21歳以下の選手」が試合エントリー後にやむを得ず出場できなくなった場合には出場義務が免除される[2]。
- ^ 当初は柿谷曜一朗が参加予定だったが、体調不良により欠席[7]。
出典
関連項目
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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大会 - 優勝 |
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国際大会 |
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