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松本清張原作の映画一覧

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松本清張原作の映画一覧(まつもとせいちょうげんさくのえいがいちらん)は、松本清張の原作による、映画作品の一覧・リストである。

映画一覧

  • 順序は公開日順。
公開年月日 映画タイトル 原作 配給 脚本 監督 撮影 音楽 主な出演俳優 カラー その他備考
1957年
(昭和32年)
1月22日
松竹 井手雅人
瀬川昌治
大曽根辰保 石本秀雄 黛敏郎 岡田茉莉子
大木実
笠智衆
宮城千賀子
モノクロ DVD
1958年
(昭和33年)
1月15日
張込み 張込み 松竹 橋本忍 野村芳太郎 井上晴二 黛敏郎 宮口精二
菅井きん
大木実
高千穂ひづる
モノクロ キネマ旬報ベストテン第8位
DVD化
1958年
(昭和33年)
10月15日
眼の壁 眼の壁 松竹 高岩肇 大庭秀雄 厚田雄春 池田正義 佐田啓二
鳳八千代
朝丘雪路
高野真二
モノクロ DVD化
1958年
(昭和33年)
10月22日
共犯者 共犯者 大映 高岩肇 田中重雄 渡辺公夫 古関裕而 根上淳
船越英二
高松英郎
叶順子
モノクロ
1958年
(昭和33年)
10月22日
影なき声 日活 秋元隆太
佐治乾
鈴木清順 永塚一栄 林光 二谷英明
南田洋子
高原駿雄
宍戸錠
モノクロ
1958年
(昭和33年)
11月11日
点と線 点と線 東映 井手雅人 小林恒夫 藤井静 木下忠司 南廣
山形勲
高峰三枝子
加藤嘉
カラー DVD化
1959年
(昭和34年)
9月27日
かげろう絵図 かげろう絵図 大映 衣笠貞之助
犬塚稔
衣笠貞之助 渡辺公夫 斎藤一郎 市川雷蔵
山本富士子
滝沢修
柳永二郎
カラー DVD化
1959年
(昭和34年)
12月16日
危険な女 地方紙を買う女 日活 原源一 若杉光夫 井上莞 林光 渡辺美佐子
下元勉
芦田伸介
大滝秀治
モノクロ
1960年
(昭和35年)
3月13日
黒い画集
あるサラリー
マンの証言
証言 東宝 橋本忍 堀川弘通 中井朝一 池野成 小林桂樹
中北千枝子
平山瑛子
原知佐子
モノクロ キネマ旬報ベストテン第2位
DVD化
1960年
(昭和35年)
10月30日
波の塔 波の塔 松竹 沢村勉 中村登 平瀬静雄 武満徹 南原宏治
有馬稲子
津川雅彦
桑野みゆき
カラー DVD化
1960年
(昭和35年)
12月14日
黒い樹海 黒い樹海 大映 長谷川公之
石松愛弘
原田治夫 小林節雄 大森盛太郎 叶順子
水木麗子
藤巻潤
根上淳
モノクロ
1961年
(昭和36年)
3月19日
ゼロの焦点 ゼロの焦点 松竹 橋本忍
山田洋次
野村芳太郎 川又昂 芥川也寸志 久我美子
高千穂ひづる
有馬稲子
南原宏治
モノクロ DVD化
1961年
(昭和36年)
6月17日
黒い画集
ある遭難
遭難 東宝 石井輝男 杉江敏男 黒田徳三 神津善行 伊藤久哉
和田孝
児玉清
香川京子
モノクロ DVD化
1961年
(昭和36年)
9月23日
黄色い風土 黄色い風土 ニュー東映 高岩肇 石井輝男 星島一郎 木下忠司 鶴田浩二
丹波哲郎
佐久間良子
柳永二郎
モノクロ
1961年
(昭和36年)
11月12日
黒い画集
第二話 寒流
寒流 東宝 若尾徳平 鈴木英夫 逢沢譲 斎藤一郎 池部良
荒木道子
吉岡恵子
新珠三千代
モノクロ DVD化
1962年
(昭和37年)
5月16日
考える葉 考える葉 東映 棚田吾郎 佐藤肇 仲沢半次郎 菊池俊輔 鶴田浩二
磯村みどり
江原真二郎
木村功
モノクロ
1963年
(昭和38年)
1月27日
無宿人別帳 無宿人別帳
佐渡流人行
松竹 小国英雄 井上和男 堂脇博 池田正義 佐田啓二
岡田茉莉子
田村高廣
二本柳寛
モノクロ DVD化
1963年
(昭和38年)
2月17日
風の視線 風の視線 松竹 楠田芳子 川頭義郎 荒野諒一 木下忠司 園井啓介
岩下志麻
山内明
新珠三千代
モノクロ DVD化
原作の松本清張も出演
1965年
(昭和40年)
1月23日
花実のない森 花実のない森 大映 舟橋和郎 富本壮吉 小原譲治 池野成 若尾文子
園井啓介
江波杏子
船越英二
カラー DVD化
1965年
(昭和40年)
5月28日
霧の旗 霧の旗 松竹 橋本忍 山田洋次 高羽哲夫 佐藤勝 倍賞千恵子
露口茂
滝沢修
逢初夢子
モノクロ DVD化
1965年
(昭和40年)
9月5日
けものみち けものみち 東宝 白坂依志夫
須川栄三
須川栄三 福沢康道 武満徹 池内淳子
森塚敏
池部良
小林桂樹
モノクロ DVD化
1969年
(昭和44年)
2月15日
愛のきずな たづたづし 東宝 小川英
坪島孝
坪島孝 内海正治 広瀬健次郎 藤田まこと
原知佐子
吉田優子
園まり
カラー DVD化
1970年
(昭和45年)
6月6日
影の車 潜在光景 松竹 橋本忍 野村芳太郎 川又昴 芥川也寸志 加藤剛
岩下志麻
小川真由美
岩崎加根子
カラー キネマ旬報ベストテン第7位
DVD化
1971年
(昭和46年)
2月10日
内海の輪 内海の輪 松竹 山田信夫
宮内婦貴子
斎藤耕一 竹村博 服部克久 岩下志麻
中尾彬
三國連太郎
富永美沙子
カラー DVD化
1972年
(昭和47年)
9月9日
黒の奔流 種族同盟 松竹 国弘威雄
渡辺祐介
渡辺祐介 小杉正雄 渡辺宙明 山﨑努
岡田茉莉子
谷口香
松村達雄
カラー DVD化
1974年
(昭和49年)
10月19日
砂の器 砂の器 松竹 橋本忍
山田洋次
野村芳太郎 川又昂 菅野光亮
芥川也寸志
丹波哲郎
森田健作
加藤剛
加藤嘉
カラー キネマ旬報ベストテン第2位
DVD化・Blu-ray Disc
1975年
(昭和50年)
2月1日
告訴せず 告訴せず 東宝 山田信夫 堀川弘通 福沢康道 佐藤勝 青島幸男
江波杏子
渡辺文雄
樹木希林
カラー DVD化
1975年
(昭和50年)
6月7日
球形の荒野 球形の荒野 松竹 星川清司
貞永方久
貞永方久 坂本典隆 佐藤勝 芦田伸介
乙羽信子
島田楊子
竹脇無我
カラー DVD化
1977年
(昭和52年)
12月17日
霧の旗 霧の旗 東宝 服部佳 西河克己 前田米造 佐藤勝 山口百恵
三浦友和
関口宏
三國連太郎
カラー DVD化
1978年
(昭和53年)
10月7日
鬼畜 鬼畜 松竹 井手雅人 野村芳太郎 川又昂 芥川也寸志 岩下志麻
緒形拳
岩瀬浩規
蟹江敬三
カラー キネマ旬報ベストテン第6位
DVD Blu-ray 化
1980年
(昭和55年)
6月28日
わるいやつら わるいやつら 松竹 井手雅人 野村芳太郎 川又昂 芥川也寸志 片岡孝夫
松坂慶子
梶芽衣子
藤真利子
カラー DVD化
松竹・霧プロダクション
第1回提携作品
1982年
(昭和57年)
9月18日
疑惑 疑惑 松竹 古田求
野村芳太郎
野村芳太郎 川又昂 芥川也寸志 桃井かおり
岩下志麻
鹿賀丈史
柄本明
カラー キネマ旬報ベストテン第4位
DVD Blu-ray 化
1983年
(昭和58年)
2月19日
天城越え 天城越え 松竹 三村晴彦
加藤泰
三村晴彦 羽方義昌 菅野光亮 渡瀬恒彦
田中裕子
平幹二朗
伊藤洋一
カラー キネマ旬報ベストテン第8位
DVD化
1983年
(昭和58年)
10月22日
迷走地図 迷走地図 松竹 古田求
野村芳太郎
野村芳太郎 川又昂 甲斐正人 勝新太郎
岩下志麻
松坂慶子
早乙女愛
カラー
1984年
(昭和59年)
4月14日
彩り河 彩り河 松竹 三村晴彦
仲倉重郎
加藤泰
野村芳太郎
三村晴彦 花田三史 鏑木創 真田広之
名取裕子
平幹二朗
米倉斉加年
カラー DVD化
2009年
(平成21年)
11月14日
ゼロの焦点 ゼロの焦点 東宝 犬童一心
中園健司
犬童一心 蔦井孝洋 上野耕路 広末涼子
中谷美紀
木村多江
西島秀俊
カラー DVD化・Blu-ray Disc化

映画化が検討された作品

原作者が映画化を強く希望した作品。堀川弘通熊井啓森谷司郎らの監督が映画化の意向を示し、大藪郁子による脚本が作られた。また『デルス・ウザーラ』撮影後の黒澤明が関心を示し、原作者を訪問している。その後、原作者と野村芳太郎により設立された「霧プロダクション」は、同小説の映画化を目的としたプロダクションであった。古田求ブッカー・ブラッドショーの共作によるシナリオが書かれた(この時の留吉役候補として高倉健があがっていたという)。続いて、井手雅人によるシナリオが書かれた(留吉役としてビートたけしを想定)が、野村監督はこれを採り上げず、原作者の手により1984年に「霧プロダクション」は解散した[1]
霧プロダクション設立後、映画製作が構想され、原作者と野村芳太郎、松竹関係者によるロケハンが行われた[2]。その後、再びシナリオハンティングが行われ、大野靖子による脚本が書かれた。山形佐一役がまず高倉健で、のちに渡辺謙で検討され、さらに長谷部警部役に仲代達矢、下沢ヒロ子役に若村麻由美が想定された。製作は東宝・松竹・東映でそれぞれ想定された[3]
新藤兼人による脚本が書かれた(監督は野村芳太郎を想定)。製作は松竹で想定された[4]
井手雅人によるシナリオが書かれた[5]
井手雅人の脚色によるシナリオが書かれた(タイトルは『裂けた記憶』)[5]
井手雅人脚本で映画化が検討され、霧プロダクション解散後は、古田求脚本・三村晴彦監督で検討、良子役を薬師丸ひろ子とするプランもあった。製作は松竹で想定された[6]
石堂淑朗による脚本が書かれた(監督は佐藤純彌を想定)。製作は日活で想定された[7]
テイラー・ハックフォード監督、キャッスル・ロック・エンターテインメント製作で構想され、弁護士役にヘレン・ミレン、被告役にジョディ・フォスターを想定、またアメリカでの映画タイトルは『Deep Water』と決められていた[8]

脚注・出典

  1. ^ 西村雄一郎「幻の映画『黒地の絵』を夢みた男たち」(『松本清張研究』第5号(1998年、砂書房)収録)、十重田裕一「「黒地の絵」にみるメディアと占領 - 小説から映画台本へ」(『松本清張研究』第13号(2012年、北九州市立松本清張記念館)収録)参照。
  2. ^ 大村彦次郎「<天然の密室>と松本清張さん」(『松本清張研究』第9号(2008年、北九州市立松本清張記念館)収録)参照。
  3. ^ 林悦子『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版)122 - 126頁参照。
  4. ^ 脚本全文は、新藤「シナリオ『渡された場面』」(『松本清張研究』第13号(2012年、北九州市立松本清張記念館)収録)参照。
  5. ^ a b 西村「幻の映画『黒地の絵』を夢みた男たち」参照。
  6. ^ 林『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』127 - 129頁参照。
  7. ^ 林『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』129 - 131頁参照。
  8. ^ 林『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』138 - 143頁参照。

参考文献

  • 『疑惑戦線-松本清張スーパー・ドキュメントブック』(1982年、工作舎)
  • 白井佳夫・川又昴「松本清張の小説映画化の秘密」(『松本清張研究』第1号(1996年、砂書房)収録)
  • 白井佳夫・大木実西村雄一郎「映画『張込み』撮影現場からの証言」(『松本清張研究』第2号(1997年、砂書房)収録)
  • 白井佳夫・堀川弘通・西村雄一郎「証言・映画『黒い画集・あるサラリーマンの証言』」(『松本清張研究』第3号(1997年、砂書房)収録)
  • 新藤兼人、清張文学を語る」(『松本清張研究』第4号(1998年、砂書房)収録)
  • 白井佳夫・橋本忍「橋本忍が語る清張映画の魅力」(『松本清張研究』第5号(1998年、砂書房)収録)
  • 西村雄一郎「幻の映画『黒地の絵』を夢みた男たち」(『松本清張研究』第5号収録)
  • 林悦子 『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版
  • 『松本清張研究』第13号(2012年、北九州市立松本清張記念館
  • 桂千穂『松本清張映像作品 サスペンスと感動の秘密』(2014年、メディアックス
  • 西村雄一郎『清張映画にかけた男たち-『張込み』から『砂の器』へ-』(2014年、新潮社
  • 上妻祥浩『旅と女と殺人と 清張映画への招待』(2017年、幻戯書房
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