N-SAT-110
N-SAT-110(エヌサット-ワンテン)とは東経110度赤道(=東南アジア・ボルネオ島)付近上空の対地静止軌道を周回していた日本の人工衛星(静止衛星、通信衛星)である。機体メーカはロッキード・マーティンで、同社A2100-AX衛星バスをもとに製作されている。保有者はスカパーJSATで、日本国内相互間の通信及び放送の中継を行っていた。 2008年10月に宇宙通信及びJSATがスカイパーフェクト・コミュニケーションズと合併しスカパーJSATとなったが、それ以前は衛星の軌道・姿勢制御といった管制業務を宇宙通信が、中継業務は両者がそれぞれ行っており、衛星全体の名称はN-SAT-110であるが、宇宙通信においてはSUPERBIRD D(スーパーバード ディー、調達呼称SUPERBIRD-5)、JSATにおいてはJCSAT-110(ジェイシーサットひゃくじゅう、調達呼称JCSAT-7)の別名を使用しており、各社管理部分を区分して指す場合にもその別名が用いられる。 沿革
東経110度CS放送この衛星退役後も別の衛星でサービスは行われている。詳細については、日本における衛星放送を参照。また当該放送事業者の一覧については、スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送)#衛星基幹放送事業者一覧を参照。 右旋円偏波のトランスポンダ12本は、東経110度CS放送に用いられている。スカパーJSATが放送法に基づく基幹放送局提供事業者となり、同社プラットフォームの「スカパー!」と提携する23社の衛星基幹放送事業者がデジタル放送(ISDB-S方式)を行っている。 衛星基幹放送局の免許は東経110度CS国内基幹放送の用途で関東総合通信局より以下の計6局(12波)が免許されている。
通信左旋円偏波のトランスポンダ12本は映像通信、IPその他のデータ通信などに用いられる。 提供サービス
予備衛星2011年8月6日(※日本時間8月7日)に打ち上げたBS現用・東経110度CS予備ハイブリッド衛星となるBSAT-3c/JCSAT-110R(放送衛星システムとの共同調達機)の運用開始までの間、東経110度通信衛星事業を行うことができる衛星は、既に設計寿命の大半を経過している本機1機のみの体制が約11年続いていた。 関連項目脚注
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