博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜
「博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜」(はかせとじょしゅ こまかすぎてつたわらないモノマネせんしゅけん)は、フジテレビ系列で放送されていた『とんねるずのみなさんのおかげでした』内のコーナーである。略称は「細かすぎて」。 『とんねるずのみなさんのおかげでした』放送終了後は『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』というタイトルへ改題・番組化され、2018年以降は年1回、2023年以降は年2回[注 1]の特別番組として『土曜プレミアム』枠で放送されている[1]。 概要「モノマネはもっとコアに、もっと深いところへ入っていかなければならない」をコンセプトに、細かすぎて周囲に伝わりづらいモノマネ芸を持つ者達にスポットを当てるゴングショー形式のモノマネ大会。出演資格はプロ・アマ問わず、予選オーディション(現在は「6次予選まである」といわれている[2])に合格した者が東京で行われる本放送に出演できるが、予選には毎回1000人以上が参加し、そのうち本放送に出演できるのは60組前後・もしくは120組前後[2]と極めて狭き門である。一方で普段日の当たらないマニアックなモノマネや芸人にスポットを当てるという性質上、芸人にとってはある種登竜門的な意味合いも兼ね、河本準一(次長課長)や博多華丸(博多華丸・大吉)、いとうあさこ、山本高広、キンタロー。、横澤夏子、阿佐ヶ谷姉妹、福島善成(ガリットチュウ)、チョコレートプラネット、アイクぬわら(超新塾)、こがけん(おいでやすこが)などがブレイク[注 2]。この他参加経験者からは若林正恭(オードリー)、ずん(やす、飯尾和樹)、ナイツ(土屋伸之、塙宣之)、日本エレキテル連合、おかずクラブなども別の番組などをきっかけとしてブレイクしている[2]。一方、「参加要件はプロ・アマ問わず」「地方においてもオーディションを行って合格者を出場させる」という特性から一般参加者も度々参加しており、過去3組4名、一般参加からの優勝者(それぞれ、牧田知丈[注 3]、松岡智子・柴田由美子[注 4]、松本賀代[注 5])が出ている他、地方からの参加者に関しても大阪を拠点とする吉本新喜劇座員や松竹芸能大阪事務所の他、福岡吉本などに所属している芸人がほぼ毎回参加している。 歴史前身番組『とんねるずのみなさんのおかげです』及び『おかげでした』初期に行われていたコント「博士と助手」のキャラクターと世界観を引き継ぐ形で、「博士と助手~外国人ものまね選手権~」が2002年6月27日に放送された。さらに、翌2003年5月2日放送の「アクションギャグ選手権」と11月13日・20日放送の「フジテレビアナウンサー一芸大会」では落下スイッチ(後述)が導入され、「ネタ披露後に落下スイッチで奈落に落とされる」というシステムが出来上がった。これらを発展させてスタートしたのが当企画である。なお、第1回と第2回は、タイトルが「こまかすぎて伝わらないモノマネ選手権」と「細」の部分がひらがな表記だった。 初期は東京圏限定で予選を行いレギュラー枠の企画として放送する形を取り、好評を受けた2005年は10月までに4回放送したが、年末に特番として放送された第7回以降は「全国大会」となり、全国で予選オーディションを行う、複数人での出場を認めるなど、企画の大型化が進んだ。その後、第8回こそレギュラー枠放送となったが、2006年以降は改編期特番の企画として年に2回、2010年以降は毎年1回開催している。この他、名物出演者を集めた紅白対抗戦や出演者同士のコラボネタが披露される「紅白モノマネ合戦」(紅白)が年末特番として放送、またこのコーナーのスピンオフとして「2億4千万のものまねメドレー選手権」(2億)がレギュラー企画として放送された。 『みなさん』の放送終了決定にともない、2017年12月21日の第23回大会をもって番組内での放送を終えた。この際、石橋貴明は「この企画だけでも持って、日テレに行きます」と語っていた[3]。その後、フジテレビの「土曜プレミアム」枠(土曜21時 - 23時10分)の特番『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』として独立することが発表され、番組終了から11ヶ月後の2018年11月24日の放送から再スタートすることになった。またこの企画を続けるきっかけとして、石橋は「続けてるのは、山下達郎さんに言われたから」とインタビューで答えている。石橋が山下と一緒にカラオケに行った後に再度石橋と山下が会う機会があり、山下より「石橋くん『みなさん』終わっちゃうの?」、「あの”細かすぎて”だけは続けてくれよ」と「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」だけは続けてほしいと要望されたことを明かしている[4]。 特番ではタイトルから「博士と助手」と「選手権」が外れ、フジテレビ側では「とんねるず2人の出演が前提の『とんねるずのみなさんのおかげでした』とは別の番組」としている[5]。放送回数も『みなさん』を引き継いだ「第24回」からではなく、2018年11月24日放送分は「第1回」となっている。また、『みなさん』のレギュラーのうち石橋とバナナマンは継続出演するが、木梨憲武と関根勤は出演しない[5]。衣装も白衣から普通の衣装になり、セットも変わっている。 落下スイッチ出場者はモノマネ披露後に審査員席の落下スイッチにより、足下の床が開いて舞台の奈落に落とされる[注 6]。
「芸人がオチをつけた瞬間に芸人を落下させる」というシステムによって、通常のモノマネでの芸人のネタ終了後の時間やすべった時の雰囲気を解消している。ネタの時間が極端に短いのも長所である(ネタ内容の説明をする時間の方が長い場合も多い)。この手法は『爆笑レッドカーペット』にも活かされている。 参加者はいつ落とされるか分からないので、落ちるタイミングや体勢、状況によっては爆笑が起き、「落ちっぷり」を一つの芸としている参加者もいる(音も無く落下する「サイレント落下」[注 8]を武器とするアントニオ小猪木など。ただし、落ちるタイミングは出演者のリクエストであり、事前リハーサルもあるという話もあり)。また、第6回目のやす(ずん)や、第10回目の杉浦双亮(360°モンキーズ)は、落下時に落とし穴の外側(端の黄色い部分)に腕や足をぶつけるというハプニングもあった。第15回目では河本準一を中心としたモノマネで、敢えて落下させずに慌てる様をそのまま放送した。また、第3回紅白では、RG(レイザーラモン)が大会前のプロレスの試合で肋骨を3本折っていたため、特例としてセット横捌け口から退場することが認められた。 ルールの変遷
また、第6・8回では「あまりにも面白すぎたため」という理由から、前後半戦という形式で2週に分けて大会が放映された[注 12]。 全国大会の特別項目
出演者博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜司会進行解説役
審査委員長細かすぎても伝わるモノマネロボ落下スイッチの操作を担当。ただし、5号・日村くんは助手やゲストと同じポジションで出演。
ゲストザ・細かすぎて伝わらないモノマネ司会進行[注 16]コメンテーター
ゲスト主に普段バラエティ番組には出演する事のない俳優(女優)がほとんどで、出演しているフジテレビ系のドラマや最新映画などの宣伝をするが、宣伝無しで出演する場合がある。また、他の芸人以外の芸能人も出演する事がある。
放送データ
スタッフ
常連出場者第23回までの出場回数を元に解説する。特別編は回数に含まない。 出場15回以上
出場10回~14回
出場6~9回
常連以外で特筆事項がある者
歴代優勝者および入賞者太字は優勝者を指す。 博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権
ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ
披露ネタ一覧披露ネタ(第1回大会~第23回大会)
第1回詳細(2004/04/22 O.A.)
お手本 第2回詳細(2004/06/10 O.A.)
お手本 第3回詳細(2005/01/13 O.A.) この回から、有田くんが自らのマスクを取って審査に臨んだ。
お手本 第4回詳細(2005/05/12 O.A.)
お手本 第5回詳細(2005/07/21 O.A.)
お手本 第6回詳細(2005/10/27,11/3 O.A.) この回は、史上唯一となる2週連続の放送となった。
お手本
第7回詳細(2005/12/29 O.A) 全国大会スペシャル。
お手本 第8回詳細(2006/05/04,05/11 O.A.) この回よりハイビジョン収録。発売されているDVDではこの回以降動画画角のワイド化がなされている(それまではサイドパネル付き)。
お手本 第9回詳細(2006/09/28 O.A.) 全国大会スペシャル。先述の通り、この回は有田くんの席の後ろにあった(合格者用の)チューブラーベルがなくなっている。
お手本 第10回詳細(2007/03/29 O.A.) 有田くんの後ろにあったチューブラーベルが復活。また、大会開始以降一貫して続いていた格闘技系のモノマネが一切登場しなかった他(お手本を除く)、出場者の1/3近くが新人で構成されるなど、世代の変化を窺わせる大会でもあった。
お手本 第11回詳細(2007/10/04 O.A.) 今回は大博士・有田のお手本がなく、すぐに出場者のモノマネ披露に移行した。また選考が難航したため、第2回以来の準優勝者と、大博士・有田のリクエストで「見たい!」部門の受賞者(審査員特別賞のような役割)も紹介された。
第12回詳細(2008/3/27 O.A.) 審査員に優香が加わる。1000人を超える応募者で新人も多数出演。今回も前回の「見たい!」部門と同様に「ただ見てみたい!」部門の受賞者(審査員特別賞のような役割)も紹介された。
お手本
第13回詳細(2008/9/25 O.A.) 第10回の時のように、格闘技系のモノマネが(お手本でも)一切登場しなかった。また、セットの舞台裏で挑戦者が待機している様子が映像で流れた。優勝者が決定した時、拍手喝采だった。
お手本 第14回詳細(2009/3/26 O.A.) 久しく格闘技系モノマネが多く出た大会であった。それぞれの出場者はハイレベルながらも均衡した内容のモノマネを披露した結果、ファイナリストは史上最多の12組となった。次長課長の河本準一は前回大会での追放処分は免れた模様。前回のウクレレえいじによる復活Vの影響もあって、古参出場者も多く見られた。
お手本 第15回詳細(2009/10/01 O.A.) タイトルに「ファイナル」が付いたが、有田はスタッフに理由を確認したところ、「『また来年やりますよ』と言われた」と明かしており、必ず復活すると強調した。オーディションには過去最多1200人以上が応募。オープニングにて(彼の出番では)落下スイッチを押さないことが宣言されるなど、河本準一(+ガリットチュウ)いじりは今回も健在だった。
お手本[12] 第15回「未公開版」詳細(2009/11/05 O.A.)
第16回詳細(2010/9/23 O.A.) 前年のスタッフの言葉通り、1年ぶりに放送された。コーナーの冒頭、DVD化の発表など、当コーナーの人気をあらためて示したものとなった。大博士、有田くんによる「お手本」は無し。
お手本[12] 第16回「未公開版」詳細(2010/10/28 O.A.)
特別編「紅白モノマネ合戦」詳細(2010/12/22 O.A.) 紅白(女性のモノマネをするチームと男性のモノマネをするチーム)に分かれての個人戦、団体戦、混合戦。今までの参加者が出演してコラボレーションが行われた。紅白対決は引き分けとなり、両チームが「優勝ネタ」を披露した。収録終了後、コーナー初の打ち上げが行われ、番組提供のなかでOAされた。 個人戦
団体戦
混合戦
優勝ネタ
お手本[12] 特別編「未公開版」詳細(2011/1/27 O.A.)
第17回詳細(2011/10/6 O.A.) 前回の紅白から10ヵ月ぶりの大会。新人が多い、懐かしい人が復活、そしてあの人が居なくなるという混戦模様の大会になった。また前回のコラボ企画の影響か、所属事務所の枠を越えてチームを組んだ出場者がいた。大博士、有田くんの2人による「お手本」は無し。アレンジをあまりせずに忠実に再現する「正統派」のネタが高評価を得た回である。
第17回「未公開版」詳細(2011/11/3 O.A.)
特別編「第2回紅白モノマネ合戦」詳細(2011/12/29 O.A.) 前年の好評を受け開催。紅白対決は、またも引き分けとなり、両チームが「優勝ネタ」を披露した。前年同様、番組提供のなかで打ち上げの模様がOAされた。 個人戦
団体戦
混合戦
優勝ネタ
特別編「未公開版」詳細(2012/2/9 O.A.)
第18回詳細(2012/12/27 O.A.) 前回の大会から1年3ヵ月ぶりの大会。ロボ4号設楽くんが落下スイッチ担当。
第18回「未公開版」詳細(2013/1/24 O.A.)
第19回詳細(2013/12/26 O.A.) 前回の大会から1年ぶりの大会。
第19回「未公開版」詳細(2014/1/16 O.A.)
第20回詳細(2014/7/3 O.A.) 前回の大会から約半年ぶりの大会。2014年に入ってから初の大会となる。
第20回「未公開版」詳細(2014/7/10 O.A.)
第21回詳細(2015/4/2 O.A.)
第21回「未公開版」詳細(2015/4/23 O.A.)
第22回詳細(2016/3/24 O.A.)
特別編「第3回紅白モノマネ合戦」詳細(2016/12/22 O.A.) 今回の紅白戦は、前回から5年ぶりの開催となった。優勝は白組。 個人戦
団体戦
混合戦
優勝ネタ
特別編「未公開版」詳細(2017/1/19 O.A.)
第23回詳細(2017/12/21 O.A.) 「みなさん」内の放送では最終回。その後は先述の通り、「ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」というタイトルで年に一度開催されている。
第23回「未公開版」詳細(2018/1/11 O.A.)
DVDエイベックス・マーケティングよりDVD『とんねるずのみなさんのおかげでした 博士と助手 細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』Vol.1-3が2010年12月3日、Vol.4-6は2010年12月17日に発売された。2011年12月21日にはシーズン2Vol.1-2が発売された。第17回大会以降はDVDに発売されていない シーズン1
シーズン2
著作権の関係で、BGM(スター・ウォーズ・シリーズ、バック・トゥ・ザ・フューチャー)や出囃子(テルがデ・ニーロのモノマネをする時に流れる『ゴッドファーザー 愛のテーマ』や、マリア イーちゃんなどが小雪のモノマネをする時に流れる『ウイスキーが、お好きでしょ』なども含む)がアレンジ曲に差し替えられる、放送当時は写真だった有名人の写真が一部を除いてイラストに差し替えられる、放送当時に披露したネタが収録されていない、あるいはほかのネタに差し替えられたりしているなどの処置が採られている。 脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク
この記事は以下のカテゴリでも参照できます |