香取慎吾
香取 慎吾(かとり しんご[3]、1977年〈昭和52年〉1月31日[3] - )は、日本の歌手、俳優、タレント。男性アイドルグループ・SMAPの元メンバー。神奈川県横浜市出身[1]。CULEN所属。愛称は「慎吾ちゃん」。 略歴SMAP時代1987年11月、ジャニーズ事務所に入所した[6]。SMAPの前身のジャニーズJr.内グループ「スケートボーイズ」のメンバーとなり、光GENJIのバックを務めた[7]。 1988年4月、「SMAP」を結成した。香取は当時11歳で、メンバーの中では最年少だった[8]。 1994年1月、テレビ東京系アニメ『赤ずきんチャチャ』のリーヤ役で声優に挑戦した。1年半ほどレギュラー出演した。 1995年、フジテレビ系ドラマ『沙粧妙子-最後の事件-』では狂気を秘めた殺人犯、TBS系ドラマ『未成年』では知的障害を持つ少年・デクを演じ第7回ザテレビジョンドラマアカデミー賞・助演男優賞を受賞するなど10代の頃からテレビドラマで存在感を発揮し注目を集める[6]。 1996年4月、『透明人間』で連続ドラマ初主演を果たした。同年10月にはドラマ『ドク』で第11回ザテレビジョンドラマアカデミー賞・主演男優賞を受賞した。 1997年、『香港大夜総会 タッチ&マギー』で映画初主演を果たした。同年4月、『香取慎吾の天声慎吾』が冠番組として放送開始し、2008年9月28日まで11年間に渡って放送された。10月にはサザンオールスターズの原由子と初のデュエットでシングル『みんないい子』をリリースした。 2000年、慎吾ママ名義の「慎吾ママのおはロック」がミリオンヒットとなり、慎吾ママの「おっはー」が新語・流行語大賞を受賞した[注 1][注 2]。 2001年10月、情報・教養バラエティ番組『SmaSTATION!!』が放送開始し、ジャニーズ事務所退所と同時に番組が終了するまでの16年間司会を務める[9]。 2003年には15kgのダイエットに成功し、ダイエット記を綴った本『DIET SHINGO』(マガジンハウス)がその年のベストセラーとなった[10]。 2004年、『新選組!』で主演・近藤勇を演じ、大河ドラマ初主演を果たした。『新選組!』の初回視聴率は26%、年間の平均視聴率は17%だった。 2005年から2016年まで、テレビ朝日のサッカー日本代表応援団長に任命される[注 3]。同年8月、日本テレビ系列『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』では、草彅剛ともにメインパーソナリティーを務め、歴代1位の平均視聴率を記録し[11]、自身プロデュースのチャリティTシャツが、歴代1位の売り上げを記録した[12]。 2006年、ドラマ『西遊記』で主人公・孫悟空を演じ、全話20%越えの視聴率(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)を記録した[13]。 2007年7月14日公開の主演映画『西遊記』が興行収入43.7億円を記録した。同年7月28日、『FNS27時間テレビ みんな“なまか”だっ!ウッキー!ハッピー!西遊記!』で総合司会を担当した。 2009年秋、ニューヨークのオフ・ブロードウェイでミュージカル『TALK LIKE SINGING』(脚本:三谷幸喜)に出演した。日本のオリジナルミュージカルが初演をニューヨークで行うのは日本の演劇界では初のことだった[14]。翌年2010年には日本公演も行われた。 2014年、小池修一郎演出のもと『オーシャンズ11』をミュージカル化し、主人公ダニー・オーシャンを演じた[15]。 2015年、草彅との二人芝居を三谷幸喜演出の舞台『Burst!』で実施[16]。 2016年12月31日をもって、SMAPが解散し、ソロタレントとなる[17]。 →詳細は「SMAP解散騒動」を参照
2017年9月9日、稲垣吾郎、草彅剛とともにジャニーズ事務所を退所した[18][19]。稲垣とはジャニーズ事務所の入所日も退所日も一緒である[20]。 解散発表から独立当日までは露出が明らかに減少し、当時レギュラー出演していたテレビ番組に出演するのみとなっていた。 独立後同年9月22日、稲垣、草彅と共同で公式ファンサイトを開設し、10月16日本格始動とした[21]。同時に新事務所「CULEN(カレン)」(代表はSMAP元マネージャーの飯島三智)所属となることも発表した[22]。また、AbemaTVの企画でインスタグラマーとして活動することも発表され、同年9月24日にはInstagramとTwitterのアカウントが開設された[23]。Instagramのアカウントは同年11月2日から運用され、運用開始から3日でフォロワー数が843,000人を突破し、国内ユーザーのフォロワー数ランキング100位以内にランクインしている[24]。 独立後はアーティストとしての活動も幅広く行い、2018年3月、「香港アートマンス」のプロジェクトに参加し、香港島にある世界一長いエスカレーター中環至半山自動扶梯の壁画を制作[25]。 4月30日、草彅と新たに“SingTuyo”(しんつよ)名義のユニットを結成し、『KISS is my life.』が各音楽配信サイトよりリリースを開始した[26]。 8月、SMAP時代からタッグを組んできたスタイリストの祐真朋樹とともにさまざまなブランドとコラボを繰り広げるポップアップショップ『JANTJE_OTEMBAAR』(ヤンチェ・オンテンバール)を開店させた[27]。 9月には、日仏友好160周年を記念してパリで開かれた芸術祭「ジャポニスム2018」の公式企画の一環として初の個展『NAKAMA des ARTS』を開催した[28]。 2019年1月1日より公式ブログを開設した。翌月にAmebaの1月度Best Rookie Awardが贈られた[29]。 2020年1月1日、初のソロアルバム『20200101』をワーナーミュージック・ジャパンよりリリース[30]。1月13日付のオリコン週間アルバムランキングで週間売り上げ2万8千枚を記録し、1位を獲得[31]。同年4月29日には初のソロコンサート『20200429 PARTY!』をさいたまスーパーアリーナで開催を予定していたが[32]、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった[33]。 2021年1月25日開始のドラマ『アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜』に主演し、SMAP解散・独立後初、5年ぶりの地上波連続ドラマへの出演となった[34][35]。 2024年12月4日、オリコン週間デジタルアルバムランキングにて『Circus Funk』が、「オリコン週間デジタルランキング」において自身初の1位を獲得[36]。 人物横浜市立獅子ケ谷小学校、横浜市立上の宮中学校卒業。日本放送協会学園高等学校(現在のNHK学園高等学校)中退。 仕事自身の活動については、ソロタレントになってからも変わらずに歌ったり芝居をしながら絵を描いてエンターテインメントを続けていくとしている[8]。 映画やドラマ、舞台などで何度も香取とタッグを組んできた三谷幸喜は俳優としての香取を「すごく嘘のないお芝居をされる方」と評し、きちんと成立させてしまう力も持っているから他のクリエイターも香取にいろいろなことをやらせてみたくなると語る[37]。 映画で2度タッグを組んだ映画監督の阪本順治は香取について「テレビでは太陽のような存在ですけど、その一方で月のような存在でもある。」とし、『人類資金』では普段の香取にある弱者への視点や月のような部分を見込んで、謎の多い男・M役に起用した[38]。 先述の通り、『赤ずきんチャチャ』で声優に挑戦したが、共演者には日髙のり子、三ツ矢雄二、松野太紀、冨永みーななどの著名声優が多数参加しており、香取自身は当時の自分の年齢から塾に行くような感覚だったとしながらも、その後の仕事でアフレコをする機会があった際にスタッフから「何か上手いですね!」と言われるようになり、この時の経験が後年の仕事に大きな影響を与えたと語っている[39]。 2007年公開の映画『スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ』では映画の冒頭で映画監督でもあるクエンティン・タランティーノと共演している。シーンの内容は元々、香取がタランティーノを撃ち殺すという内容だったが撮影直前にタランティーノの要望により、配役を逆転され香取がタランティーノに負けるという内容に変更された[40]。 仕事関係者にも電話番号を教えないことで知られ、その姿勢を一貫しているが、その分収録前の打ち合わせや収録後の反省会や打ち上げで密な時間を過ごすことを心掛けている[41]。仕事で世話になった人には直接会ったり、手紙を書くようにしている[41]。2002年に『人にやさしく』で共演した当時子役だった須賀健太も、香取とは大人になってからも手紙での交流が続いてることを明かしている[42]。 創作活動絵は子どもの頃からずっと好きで[43]、2001年10月8日に『徹子の部屋』にゲスト出演した際に、美術商だった父の影響で自分も絵が好きになりいつのまにか描くようになったと明かしている。好きな画家は岡本太郎とジャン=ミシェル・バスキア[8]。 2011年にはシルク・ドゥ・ソレイユ『ダイハツ クーザ』の東京公演の開幕を記念して、自身が描いた巨大アート作品を披露[44]。2013年、草彅剛主演ドラマ『独身貴族』の劇中で、草彅の役・星野守が経営する映画会社のオフィス内に香取作の絵画が7点飾られた。香取の作品がドラマで使用されるのは初めてのことだった[45]。 SMAP解散時、引退して画家に転身するとマスコミに報じられたが、香取本人は「画家なんて恐れ多くて名乗れないよ。好きだから、絵が描けたらいいだけ」と否定[25]。2018年2月、東京スポーツ主催の第18回ビートたけしのエンターテインメント賞の授賞式にに出席した際に、「東スポさんには何度も一面を飾らせていただいて、早い段階で引退と書かれまして、あのときに引退していたらこの舞台に立てなかったので引退しなくてよかったな」と挨拶し会場の笑いを誘った[46]。また報道が過熱していた当時の心境を絵に残し『Lie ARIGATO(ウソ、アリガトウ)』という作品を個展で発表している[47]。 2018年9月19日から10月3日まで、パリのルーブル美術館・シャルル5世ホールにて日仏友好160周年を記念した「ジャポニスム2018」の公式企画の一環として、「NAKAMA des ARTS」と題した個展を開催し、100点近くにも上る作品を展示し、好評を博した。 2019年3月15日から6月16日まで、IHIステージアラウンド東京にて、画家として日本国内初個展「BOUM! BOUM! BOUM!(ブン ブン ブン) 香取慎吾NIPPON初個展」を開催した。「NAKAMA des ARTS」で展示された作品のほか、この個展のための新作が展示された[48][49][50]。5月22日からは株式会社MAGICと株式会社ワンオブゼムが開発したARアプリ「pictPOP」を使用した「ブンブンAR」も行われた[51]。 2021年9月5日パラスポーツ支援の全額寄付チャリティ企画「香取慎吾NFTアートチャリティプロジェクト」が、レギュラー番組である「7.2 新しい別の窓」にて発表された[52]。9月7日にはLINE LIVEにて自身初の生トークライブ配信を行い、本チャリティ企画への取り組みについて語った。そのライブ配信中にチャリティプロジェクトの参加者が1万人に到達した。本プロジェクトは6日午後6時にスタートし、3900円を寄付した限定1万人にNFTアートを付与する内容。NFTアートによるプロジェクトが約1日で大台に達するのは極めて異例という。NFTアートは香取が2015年の「日本財団パラリンピックサポートセンター」(パラサポ)の開設を記念して同所に作成した巨大壁画(縦2.6メートル×横6.1メートル)のアートを使用。ブロックチェーン技術を活用して唯一無二で代替不可能なNFTアートを作成し、作品には参加順番に応じたシリアルナンバーが入る。寄付金はパラサポに全額寄付され、国内のパラリンピック競技団体や国際パラリンピック委員会によるパラスポーツの普及やダイバーシティ&インクルージョンの推進などに活用される[53]。 親交関係草彅剛とはSMAP結成時から特に仲が良く、「気がついたらいつも二人きり。仕事に関係なくずっと一緒だった」と述べているほどで、二人でプライベートの多くの時間を共有してきている[54]。2011年に香取は親友と呼べる対象として草彅の名前のみを挙げており「お互いにそれしかいないっていう感じですからね」と述べた[55]。また、家族にたとえるなら、自身と草彅を「夫婦みたいな感じ」と言い表している[56]。 ともに活動してきたメンバー以外で芸能界で連絡先を知っているのは、2004年に主演したNHK大河ドラマ『新選組!』で副長・土方歳三を演じた山本耕史と、『香取慎吾の特上!天声慎吾』で11年に渡り共演したキャイ〜ンくらいで[57]、山本とは撮影当初から頑なに心を開かず連絡先を教えなかった香取に対して山本が楽屋に潜入したりするなど何度もアプローチして、半ば強引に香取の連絡先を入手し、それ以来親交がある[58]。 2015年8月22日に山本が女優(当時)・堀北真希との結婚を発表した際には、同日放送の『SmaSTATION!』の冒頭で「堀北さん、俺の山本耕史……俺の山本耕史を、よろしくお願いします!ご結婚おめでとうございます!」と祝福[59]。2016年に山本の第一子が誕生した際には山本・堀北に先駆けて香取の口から発表され祝福の言葉が送られた[60]。 また、山本と共演した『新選組!』の他の共演者たちとも、年末になると必ず集まって忘年会を開き毎年交流を続けている[61]。 キャイ〜ンとは、天声慎吾の最終回の打ち上げの席で連絡先を交換。天野ひろゆきが2014年に元アナウンサー・荒井千里と結婚した際、香取は天野に頼まれ婚姻届の保証人になっている(もう一人の保証人は相方のウド鈴木)[62]。 2017年9月8日長年互いを親友と公言するウド鈴木が香取のジャニーズ事務所退所の日に短歌を公開すると、香取ファンから感謝の言葉が相次ぎ[63]、改めて香取ファンに対しても感謝を述べた[64]。 『いちばん大切なひと』、『人類資金』、『オーシャンズ11』など、相手役で共演することが多い同い年の観月ありさとは小学生の頃から一緒に仕事をしている旧知の仲で[65]、互いに幼馴染のような関係だと語る[66]。 私生活2021年12月28日、一般女性と結婚したことを所属事務所を通じた書面で発表した[67]。 受賞・表彰歴
出演→SMAPのグループ出演については「SMAP § 出演」を参照
テレビドラマ
ウェブドラマ
映画
バラエティ番組レギュラー
特別番組・特別企画
インターネット動画配信
舞台
テレビアニメ
OVA
劇場アニメ
吹き替え
ラジオ
CM
楽曲
アルバム(香取慎吾名義)
配信シングル(香取慎吾名義)
著書
脚注注釈
出典
外部リンク
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