乙川 優三郎(おとかわ ゆうざぶろう、1953年2月17日[1] - )は、日本の小説家。本名島田 豊[1]。
来歴・人物
東京都生まれ。生後すぐに千葉県に移る。千葉県立国府台高等学校卒[2]。
ホテル・観光業の専門学校卒業後、国内外のホテルに勤務。会社経営や機械翻訳の下請を経て、作家になる。
この間に、酔った勢いで書いた小説が最終選考に残ったことから小説を書き始めた、という逸話がある。
時代小説を数多く書き、『脊梁山脈』では初の現代小説を書く。好きな作家に山本周五郎を挙げている。
2001年にその周五郎の名を冠した山本周五郎賞を『五年の梅』で受賞し、翌年に周五郎が辞退した直木三十五賞を『生きる』で受賞した[3]。
受賞歴
著書
- 『霧の橋』講談社 1997 のち文庫
- 『喜知次』講談社 1998 のち文庫 徳間文庫
- 『椿山』文藝春秋 1998 のち文庫
- 『屋烏』講談社 1999 のち文庫
- 『蔓の端々』講談社 2000 のち文庫
- 『五年の梅』新潮社 2000 のち文庫
- 『かずら野』幻冬舎 2001 のち文庫、新潮文庫
- 『生きる』文藝春秋 2002 のち文庫
- 『冬の標』中央公論新社 2002 のち文春文庫
- 『武家用心集』集英社 2003 のち文庫
- 『芥火』講談社 2004 「夜の小紋」文庫
- 『むこうだんばら亭』新潮社 2005 のち文庫
- 『さざなみ情話』朝日新聞社 2006 のち文庫、新潮文庫
- 『時雨の岡(乙川優三郎自撰短篇集 市井篇)』講談社 2006
- 『男の縁(乙川優三郎自撰短篇集 武家篇)』講談社 2006
- 『露の玉垣』新潮社 2007 のち文庫
- 『闇の華たち』文藝春秋 2009 のち文庫
- 『逍遥の季節』新潮社 2009 のち文庫
- 『麗しき花実』朝日新聞出版 2010 のち文庫
- 『脊梁山脈』新潮社 2013 のち文庫
- 『トワイライト・シャッフル』新潮社 2014 のち文庫
- 『太陽は気を失う』文藝春秋 2015 のち文庫
- 『ロゴスの市』徳間書店 2015 のち文庫
- 『R.S.ヴィラセニョール』新潮社 2017 のち文庫
- 『ある日 失わずにすむもの』徳間書店 2018 のち文庫
- 『二十五年後の読書』新潮社 2018
- 『この地上において私たちを満足させるもの』新潮社 2018
- 『地先』徳間書店 2019 のち文庫
- 『ナインストーリーズ』文藝春秋 2021
- 『あの春がゆき この夏がきて』徳間書店 2021
- 『潜熱』徳間書店 2022
- 『クニオ・バンプルーセン』新潮社 2023
- 『立秋』小学館 2024
脚注
出典
- ^ a b 乙川優三郎(オトカワユウザブロウ)とは - コトバンク
- ^ 乙川優三郎 - 新潮社
- ^ 三浦しをん (2018年6月8日). “乙川優三郎「トワイライト・シャッフル」書評 文章の波間に身を任せる快楽”. 好書好日. 朝日新聞社. 2022年9月8日閲覧。
- ^ 平成27年度(第66回)芸術選奨受賞者一覧 - 文化庁
- ^ “島清恋愛文学賞に乙川優三郎さん、山崎ナオコーラさん”. 47NEWS. (2017年2月16日). オリジナルの2017年3月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170318084842/https://www.47news.jp/localnews/ishikawa/2017/02/post_20170216023849.html 2022年9月8日閲覧。
- ^ “乙川優三郎さん『ロゴスの市』が第23回島清恋愛文学賞を受賞!”. 徳間書店 (2017年2月20日). 2017年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月8日閲覧。
関連項目
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- 第11回 堤千代『小指』他/河内仙介『軍事郵便』
- 第12回 村上元三『上総風土記』他
- 第13回 木村荘十『雲南守備兵』
- 第14回 該当作品なし
- 第15回 該当作品なし
- 第16回 田岡典夫『強情いちご』他/神崎武雄『寛容』他
- 第17回 山本周五郎『日本婦道記』(受賞辞退)
- 第18回 森荘已池『山畠』『蛾と笹舟』
- 第19回 岡田誠三『ニューギニヤ山岳戦』
- 第20回 該当作品なし
- 第21回 富田常雄『面』『刺青』他
- 第22回 山田克郎『海の廃園』
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